Monologue

日々感じたことをコツコツと。

わたしの周りの雪見だいふく

「おとーさーん!今なにしてればいいのー?」

会社での出来事。春休みに入った子供たちが会社に来て、暇を持て余したのであろう、そう言った。

お父さんは答える。
「どうしたの?遊びたいの?」

本当はお父さんに構って欲しかっただけかもしれない。でも、小学校に上がった彼は少し大人になったから素直に言葉にできないのだ。

あぁ、なんてかわいいんだろうと素直に思う。

人の役割は点滅している。

糸井さんの本で見た言葉だ。

人は時にお母さんで、時に上司で、妻、後輩だったりもする。

この時のお父さんは一方で職場の同僚。いつも物腰の柔らかい人なので大きなギャップはないものの、それでも子どもに話しかける姿は父の威厳を柔らかく雪見だいふくの皮で包んだようなそんな様子だった。

いつも知っている友達も、もしかしたらこんな風に別の場所では別の顔を見せるのかもしれない。人の良さって自分のフィルターで見た世界だけで判断するのはもったいないかも。そんな風に思った。

人は単純で、社会的なたてつけや交友関係などで人の見方を大きく歪めてしまう。この人の友達ならきっといい人、この会社の人ならきっとしっかりしてる。もっと言えば、この人と一緒にいる自分は周りからどう見られているのだろう?そんなことまで。

大人になればなるほどまっさらな状態で人のことを見るのは難しい。まっさらは難しくても、この人の奥には点滅してる別の顔がある。そんな風に思えるだけで、もっと自分が好きなその人に出会えるかもしれない。